会計が苦手な人におすすめ!イラストで理解!スウェーデン式会計力レッスン
これから個人で稼ぎ、個人力を身に付けたいビジネスパーソンには会計力は必須かと思う。これまでも3冊ほど会計本を読んできたが、最近読んだ「ビジネスパーソンのためのスウェーデン式会計力のレッスン」は会計の全体像を捉えるのに丁度よかった。
本書はIBM,GE,IKEAなど多数のグローバル企業が採用する人気研修テキストを書籍化したもの。また、前にこのブログで紹介した「財務3表一体理解法」の著者国貞さんが監訳されたのなので、個人的にはとっつきやすく、全体像を理解しやすかった。
会計初心者の2冊目としておすすめ!
先に「決算書がスラスラわかる 財務3表一体理解法 (朝日新書 44)」などで一通り貸借対照表や損益計算書、キャッシュフロー計算書などの基礎や用語を理解した上で、2冊目として読むのに、本書は役立つと思う。
本書は初心者向けに易しい言葉で書かれているが、それゆえ専門用語の解説や、貸借対照表ってなに?のような教科書的な内容は書かれてない。なので、いきなり本書を読んでも、会計を学びたいビジネスパーソンが期待するものは得られない?かもしらない。
財務諸表のつながり、お金の流れがわかる
本書の特徴は、会計の全体像をつかめることだと思う。特に、お金の生きた流れと、財務諸表の活用方法が学べる。極めて実践的な本。
よくある会計本は用語の解説止まりで、用語は理解できても、全体像が見えず、結局どう使えばいいかがわからない。
しかし本書を読むと、お金の流れが見える、財務3表の役割が理解できる、必要最低限の財務分析ができる(例えば、ROAやROEなどは理解できる)。
会社がうまくいってるか?財務諸表分析がわかりやすい
財務諸表分析といえば言葉は難しいが、本書を読めばすんなり理解できるし、実用的な内容が載っている。特に本書にある「ビジネスファイナンスマップ」はマジで使える!損益計算書と貸借対照表の繋がりや構造が一目で理解できるし、事業責任者が気になるROAや投資家が知りたいROEも理解できる(またその違いも)。
そして業績はどうなのよ?といったことにも簡単に回答できるようになる。
「資産から利益を生み出す能力はどうか」「所有者のお金を最大限に活用する能力についての、所有者の見解は?」「借入資本への依存度は高まっているか、下がっているか」「借入に対する支払い能力は?」などについて、自分なりの回答ができるようになる。
投資の際に必要な業績評価、将来収入の現在価値の理解
本書では業績評価や、企業価値を理解する上で、EVAメソッドを説明している。名前は難しいけど、本書にかかれば理解は簡単だ。投資を考える上で大事なのは、結局将来いくら稼げそうなのよ?から、それは現在価格でいうといくら?その現在価格を考慮すると、今回の投資は割に合うの?という部分だ。本書を読むと、その分析法が理解できる。
ただ、初心者が初見で理解できるかは、、、ちょっと難しい部分もあるかもしれない。
本書を読んでEVAメソッドが理解できなかった人は、前にブログで紹介した「なぜ投資のプロはサルに負けるのか?」を合わせて読むことをおすすめする。
このあたりを理解できれば、新聞の投資欄を読んでちょっと楽しくなってくるかもしれない。
個人で稼ぐプロのビジネスマンとして会計の知識や考え方は非常に重要なので、本書で全体像を再確認できたのはよかった。